介護施設ではよく疾患によりフロアやユニットで分けることがあります。
『2階は認知症の方』『3階と4階は…』みたく。
メドックではそういった分け方は
やったことがありません。
まぁやりたくなかったんです。
おそらく認知症フロアを設けているところは
・鍵のある環境にしないと誤って外に出られてしまうので
・認知症行動が周囲に迷惑がかかってしまうので
・認知症知識を持つ職員で構成できるので
といった理由だと思います。
決して他施設を否定しているわけではありません(+_+)
『疾患によるフロア分け』という手段を
メドックの理念に従いとらなかっただけです。
理念のノーマライゼーション(普通の生活をあたりまえに継続すること)に基づき、
症状よる『普通の住まい』の変更を最小限にしたかったんです。
↑実際の入居者様のお部屋。ご自身の香りのする普通の住まいにしてほしい。
入居された方々が特養に移られるのは一大決心だったと思うんです。
できれば自宅でと思われたはずです。
なのに入居してからなお
お身体の具合により住まいを変更しなくてはならない
というか「させられてしまう」
しかも、それを判断するのは私たちスタッフ…
…それは嫌だろうなと。
あと、もし症状悪化が認知症状だった場合、
別の部屋移ったら、どうなるか…
『ん??ここはどこ?なぜここに来たの?』となる。
慣れ親しんだ環境がまたリセットされてしまう。
…それも嫌だろうなと。
だったら住まいを変えることなくどうにかしよう
ってのがメドックがとった方法です。
対応方法はそれぞれ「ユニットによる個別ケア」で行います。
それぞれ細かくは省略しますが、
どれも
『行動に蓋する対策』だけでなく、
『原因に対しての対策』を行っていくこと
で解決に向けていきます。
うまく行けばご利用者様にとっても私たちにとっても良い結果となります。
でも
なかなかうまく行かずにご本人や周囲の方へ
ご迷惑をおかけすることもございます…
そして色々やってみた結果、
結局住居の移動をお願いすることもあります…
しかし、
まずは『普通の生活の維持』を理念に
ご本人が喜ばれるであろうことをしてみる
そしてその延長に私たちの喜びがあるはず
それが
メドックが『疾患によるフロア分け』をしない理由なんです。
メドック東浦 事務部 吉田